三原順の『はみだしっ子』と映画『脱出』について
映画『脱出』は…
ジョージア州の山奥の地。
ダム建設のため水没してしまう自然豊かなカフラワシー川を
カヌーで下ろうとするルイス、エド、ボビー、ドリューの四人組。
楽しい川下りが続くかに見えたが、途中で出会った二人の山男に
エドとボビーが拉致され、助けに駆け付けたルイスがやむを得ず
山男の一人を殺してしまい事態は一変する。
カヌーで逃げる四人。だが、姿を隠したもう一人の山男の
復讐の銃弾が容赦なく彼らを襲う──!!
(DVD裏のあらすじより)
というお話なんですが、これみた時『はみだしっ子』じゃん!と思いましてね。
はみだしっ子は…
三原順の少女漫画。家出した四人の少年たちの心の成長を描く。
もちろん全編ではなくPart10「山の上に吹く風は」の話なんですが、
・4人が遭難
・意図せぬ殺人を犯し
・ゴチャゴチャ悩む
・はみだしっ子77年(Part10)、脱出72年
まさか元ネタか?と思って映画見てみたんですが。
結論から言うと、「もしかしたら参考にしたかもしれないが、基本別物」でした。
映画自体、ダム建設の環境破壊とか、地方の教育格差とか、社会問題が取り沙汰されてるんですが、昔の話なのでいまいち乗れず。見てる間はドキドキして楽しんだんですが、冷静に考えると、映画の半分オッサンがハアハア言ってるだけという感想を抱いたのでした。
最近村上柴田翻訳堂として、原作小説も復刊している様なので読んでみたんですが、
まあ、原作に失礼な感想なんですが、映画通りだなと。
スタントなしの体当たりの撮影!とか当時は評価高かった様ですがね。時代の腐食に晒されるとオッサンの吐息が残ったということですかね。映画冒頭のギターのシーンとか、とてもいいと思いますけどね。